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質問1: 歯並びがおかしいのは病気なのですか?

答え: 歯並びを人の顔におきかえて考えてみましょう。
一般的にいわれる人相のいい人が健康で,人相の悪い人が病気という区分分けはありません。
同じ事が歯ならびの良し悪しにもいえます。

ただし、そのことが原因で発音がうまくできなかったり、食べ物がよく?めないなどの二次的な不都合を起こすことはあります。
同じように外見的な歯ならびを気にすることで、精神的に不健康な状態になることがあります。

質問2: 矯正治療を行う場合の時期、期間、費用

答え: 乳歯は生後6ヶ月くらいから生えはじめ、2歳半くらいまでにすべて生え終わります。
そして6歳から12〜13歳くらいまでの間に順次永久歯と交換します。

この期間、顎の骨も少しずつ発育しますが、一般には12歳〜14歳くらいの間の成長が最も大きく、以後、成長は緩やかなものになります。
矯正治療は顎の 成長を利用するほうが有利ですから、14〜15歳ぐらいまでに治療が終了していることが望ましいです。

おのおののケースによって治療の難しさと歯を動かす時期は異なりますが、期間はおよそ1年半から3年くらいのようです。

したがって、10歳前後には治療にかかるほうがよいでしょう。そのためには小学校半ば頃からよく歯並びを観察しておくことです。
矯正治療のように、顎の発育を予想しながらの治療対応には、それなりの専門知識と技量が必要です。

矯正歯科医の診療を受けることは大切な選択肢の一つです。いずれにしても、治療内容を詳しく、わかりやすく説明してもらうのが前提です。

質問3: 歯並びや?み合わせは遺伝するのでしょうか?

答え: 患者さん固有の情報は欠かせません。
もちろん矯正歯科での情報は、不正な?み合わせの成り立ちに関するものです。
これらの情報は、診断に重要です。

その中に「骨格の成長や家族の不正咬合歴」という項目も含まれています。
これは、顎骨の形態遺伝の可能性を探るものです。

たとえば、下顎の成長のなかには遺伝と考えられるものもあるからです。

しかし、現代の食生活が軟らかい食べ物にかたよることで、顎が十分に発育せず歯と顎のバランスが崩れ、歯ならびや?み合わせが不正になることもわかっています。

質問4: 歯並びや噛み合わせがおかしいと頭痛や肩こりがするというのは本当ですか?

答え: 私たちは食事をしたりするとき、歯並びや噛み合わせが悪いと、歯の摂食面積の多いところを探して噛んだり、じゃまになる歯を避けたりして、下顎の位置をたえず調節しています。
下顎を動かしている筋肉の一部は頭の側面にも付着しています。

さらにこれらの筋肉は肩や首の筋肉群とも共同で動きますから、肩こりや首回りの症状が出ることも考えられます。

同じように、噛みしめや歯ぎしりなどでも、これら咀嚼筋を過度に緊張させる原因にもなるものです。

質問5: 子供のころの食事や癖が歯並びに影響すると聞きましたが?

答え: 健全な歯列を完成させるためには、いくつかの基本的な注意が必要です。
一つは生えた歯を虫歯にしないことです。

むし歯になることで、歯の形を大きく失ったり、抜歯になったり、これらはすべて乳歯から永久歯への健全な交換を妨げる原因になります。

また、よく咬む習慣をつけることは顎の正常な発育を助長します。
歯ならびに悪い最もポピュラーな癖は指しゃぶりですが、この習慣は歯に特定の力が加わるためによくないです。

また、口から息を吸う口呼吸なども、上顎前突の原因になったり、良くありません。

質問6: 矯正治療をしたのに元に戻ってしまったのですが?

答え: 矯正治療は、主として顎の成長発育とともに進められ、きわめて弱い力を持続的に歯に用いることで、無理なくゆっくりと動かしていきます。

これは、歯を移動するときの原則で、とても大切なことです。

そのために長い期間を必要とします。
学齢期の患者さんは、歯並びが良くなれば、一刻も早く矯正装置をはずしたいと考えているはずです。

しかし、一般には動かすためにかかったのと同じだけの保定期間が必要といわれています。
この保定期間があまりに短いと後戻りの原因になります。

質問7: 矯正治療でなく歯ならびを治す方法があると聞きましたが?

答え: 咬合誘導という方法があります。

ただしこの方法は健全な乳歯列を基本にし、ここから永久歯列へと移行していく過程で、歯の交換をスムーズに進める方法です。

したがって目的達成のためには、小児歯科の治療も関与しますし、時期的にも学齢期にいたる以前からの関わりが必要ということになります。
欠点は、絶えず成長を予測しながら進めるので、途中で矯正治療が必要になることもあります。

たとえば、後から生えてくる永久歯の大きさが問題になることもあります。

一方では、この時期には歯ならびや噛み合わせなどに、まだ異常が現れていないことも多いです。

しかし「治療の前に予防」という観点からは理想的な方法と言えます。

もう一つの方法は、人口のかぶせ物などで直す方法ですが、この年代ではあまりおすすめできません。